date | 2017.11.15
Kartell(カルテル)のイス、座り心地はどうですかと聞くその前に読もう。

カルテル ルイゴースト
Houzz

Kartellと聞いてまず頭に浮かぶアイテムが、人によってそれぞれあると思います。
私は、ルイゴーストのクリア。
プラスチックなのにチープじゃない、かといってすごく良いモノにも見えない、でもモデル(ハウス)に映える不思議な椅子。
その昔、モデルに納品された現物を初めて見たとき、そんな風に思ったのを覚えてます。

だから「透明」と答えました。
Kartellと聞いて、まずどんなイメージを持たれますか?と、昨日、セミナーの冒頭で指されて。(最前列に座っていた)

今日のブログは昨日からの続きです。
いきなりこのページへ来られた方はこちらもどうぞご覧ください。

キッチンがインテリアの中心になる世界@トーヨーキッチンスタイル大阪ショールーム

トーヨーキッチンスタイル大阪ショールーム

Karellはデザイナーの意向をスポイルしない、とのことで、何かというと、デザイナーの意向を忠実に商品化しますよ、といった意味合いですね。
そのため有名デザイナーを起用するという方針で、日本人デザイナーとしては、佐藤オオキ氏、吉岡徳仁氏が起用されています。
Kartellは、「カルテル」と読みます。
プラスチックの家具、透明の家具、そんなイメージを持っている人が大半だけれど、カルテルって実は・・・という、主にカルテルの変遷についてのセミナーを聞いてきましたので、内容を簡単にまとめたいと思います。

Kartellは、1949年に創立された、イタリア・ミラノの大手デザイン会社。
創立者のジュリオ・カステッリは樹脂化学者。
当時まだ新しい材料だったプラスチックの強さを証明するため、スキーキャリアを製作。
カー用品からスタートし、次に手掛けた日用品3種(※)コンパッソ・ドーロ賞を受賞。
(※)蓋付バケツ・ハンドル付ちり取り・レモン絞り器

1959年、フライの原型となった照明器具の後、照明器具デザインからは長く離れる。
1960年~1970年、イタリアンデザイン走りの時代に出されたABS樹脂製のコンポニビリは、カルテル収納家具の名作として知られている。
デザイナー、アンナ・カステッリは、創立者ジュリオ・カステッリの妻。

1980年~1990年、転換期。
1988年の社長交代により、有名デザイナーが起用され、意匠的製品、特徴的製品が発表される。

テーブルマウイ(椅子)等、プラスチックとスチール(金属)の組合せが特徴。
ファッション業界において早くから経営に参画していた新社長クラウディオ・ルーティーはジュリオ・カステッリの娘婿。

2000年~、「透明」の時代。
ポリカーボネイド製ラマリーを発表。(デザイナー/フィリップ・スタルク)
コンセプトは「強く、透明で、存在感のない椅子」
”ラ・マリー”は、イタリアのごく一般的な女性の名前。存在感のなさをネーミングでもアピールしている。
続いてルイゴースト、3年後、ビクトリアゴーストを発表。
この2点は肘掛あり、肘掛なしとカテゴリーされやすいが、実は全く別物。
座面等細部のデザインが異なり、ビクトリアゴーストはラマリーのデザインに近い。

ビクトリアゴーストの3年後、パピルスマスターインポッシブルスーパーインポッシブルの発表。
硬く加工の難しいポリカーボネイドだったが、技術の進歩に伴い、脚のデザインが洗練された。
ラマリーからスーパーインポッシブルまでの製品を見ていくと、その変遷が分かる。
2008年、アミアミ発表。デザイナーは日本人の吉岡徳仁。
2016年、ピウマ発表。
カーボンファイバーとポリカを組合わせ、座面の厚み2㎜、総重量2.2㎏を実現。

主に椅子についてまとめてみました。
文中に出てきた製品の画像をアップしておきます。

 

カルテル フライ

フライ

 

カルテル コンポニビリ

コンポニビリ

 

 

カルテル フリップ

フリップ(テーブル)

 

 

 

カルテル マウイ

マウイ

 

 

 

カルテル ラマリー

ラマリー

 

 

 

カルテル ルイゴースト

ルイゴースト

 

 

 

 

カルテル ビクトリアゴースト

ビクトリアゴースト

 

 

 

 

カルテル パピルス

パピルス

パピルス(クリア)は、TV番組アナザースカイのセットリニューアルを手掛けたデザイナー・佐藤オオキ氏が、ニュースタジオに起用したことから、問い合わせが激増しているそうですよ。

 

 

 

 

 

カルテル ミスターインポッシブル

ミスターインポッシブル

 

 

 

 

カルテル スーパーインポッシブル

スーパーインポッシブル

 

 

 

 

カルテル アミアミ

アミアミ

アミアミ(デザイナー/吉岡徳仁)は、実際に籐を編んだときにできる、材料と材料の間の穴まで忠実に再現されています。
吉岡氏はこだわりのかなり強いデザイナーなのだとか。

 

 

 

 

カルテル ピウマ

ピウマ

 

 

そして最もよく売れているという、マスターズ(黒)。
価格も30,800円と手頃ですし、ご存知の方も多いんじゃないでしょうか。

カルテル マスターズ

マスターズ

この椅子は、インテリアコーディネーター試験を受けた人なら誰もが必死に覚えた不朽の名作
セブンチェア(アルネ・ヤコブセン)
シェルチェア(チャールズ&レイ・イームズ)
チューリップチェア(エーロ・サーリネン)
の、アウトラインを重ねたデザインとのことで、(言われてみると、はい、はい!ってなります。詳しく見たい人は調べてね)発売前、社内で物議を醸したのだとか。
パクリちゃうの?ええの?ということですね。
デザイナーのフィリップ・スタルク氏によると、これらのデザインをスタイリッシュに融合させることで新たなデザインが生まれるのだ、ということなのだそうで、このマスターズの座面の裏には元となった3種の椅子が明記(刻印)されています。

こういう背景を知っていると、単にカッコいいというだけではなくて、また違った見方ができるので面白いですよね。
友達にウンチクだって言えちゃう。(嫌われない程度にね)
お値段が倍になる、メタリックカラーもあります。

カルテル マスターズメタリックカラー

マスターズメタリックカラー

そして気になるのは、プラスチックの椅子って座り心地がどうなのだというところじゃないでしょうか。
はっきり言えば、良くはないです。
そりゃクッション性ゼロだもの、そこは推して知るべしですよね。
良くはないけれど、カッコいいんです。
デザインもカッコいいし、それが置いてある空間もカッコいい。
そういう椅子の選び方もあるということです。

 

最後におまけ、カブキ。
なぜ「カブキ」なのかというと、歌舞伎役者そのものをこのフォルムへ表現しているからだそうです。
日本人の見る歌舞伎と、外国人から見るカブキは、きっとイメージが異なるんだろうね、そんな話をしながら見てました。

カルテル カブキ

カブキ

このスタンドは、部屋を360°照らすということで、電球もカルテルが独自に製作しています。
ランプが切れたら交換はできません。耐久期間は推定30年。
134,900円で、30年間夢を見るのも悪くないですね。
カルテル カブキ

 

こんなに真面目で長いブログを書いたのは初めてです。
真面目に書きすぎて、クラクラします。
ハンコもらう必要のある提出物を書いている気分になりました。
明日ブログ休んだらごめんなさい。

 

 


◆『リフォーム&リノベ―ション インテリアコーディネーター名鑑 2017』へ掲載していただきました。
◆『リージェンシーにモダンと毒を』 世界にひとつの自分らしい家づくりを応援するWEBマガジン・イエマガ「海外ドラマの間取りとインテリア」へ執筆させていただきました。
◆ただいま、リフォーム・リノベーション・新築内装プラン等、インテリアデザイン/コーディネートの新規ご依頼は2件お受けできます。
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