date | 2017.10.20
インテリアバイリンガルのすすめ ―脈略と受け継がれるDNAと上手くつきあう―

日本人には和室暮らしのDNAが脈略と受け継がれている気がする。
趣のある和室へ足を踏み入れたとき、懐かしさを感じるのがその証拠だ。
高砂ショウハウスへ来られたどなただったか、いつか全く同じことをおっしゃっていたので、件のDNA説はどうやら私だけのものというわけでもないらしい。

自然と共生し、その景色を部屋の背景に取り込んで四季を愛でる。
室内の装飾はごく僅かに抑え、壮大な自然と一体化するのだ。
和室の美しさは、華美な装飾を削ぎ落す「引き算」にある。

 

 

装飾品を並べたてることはせず、文様や造作で静かに空間へ華を添える。

 

 

 

 

相対して、洋室の美しさは「足し算」にある。
装飾を重ねることによって、洋室たるべき美しさを作り出すのだ。

部屋があか抜けないという悩みの多くは、洋室へ「引き算」を適用したことがもたらした結果だ。
自然との共生が望みにくい現代の住宅事情にあって、その感覚は、”文法を覚え違えてしまったことによる失点”に似ている。

加速度的に洋式化した住まい方に、日本人のインテリアセンスや技術が追いついていかないのは、和室暮らしのDNAがその存在を主張するからに他ならない。
少なくとも私は本気でそう思っている。
悪者なのではない、上手くつきあう必要があるのだ。

インテリアバイリンガルになろう。

その方法を、おいおい書いていこうと思う。

 

 


◆『リフォーム&リノベ―ション インテリアコーディネーター名鑑 2017』へ掲載していただきました。
◆『リージェンシーにモダンと毒を』 世界にひとつの自分らしい家づくりを応援するWEBマガジン・イエマガ「海外ドラマの間取りとインテリア」へ執筆させていただきました。
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明石市, 兵庫県, JPのHouzz登録専門家Kanako Ohnishi

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