高校生と描く「好き」の原風景。インテリア実習7年目のレポート
去る2月12日、今年も兵庫県立小野工業高校・生活創造科にて、「インテリアコーディネート実習」の教壇に立たせていただきました。
この特別授業を担当させていただくようになって、早いもので今年で7年目になります。

「自分の”好き”を見つけよう」
多感な時期にいる高校生たち。 「自分らしい部屋」や「好きな空間」のイメージは、誰しも頭の片隅にぼんやりと持っているものです。でけれども、それを具体的に可視化・言語化したことがある子はほとんどいません。
日本の教育では、住まいの学習といえば「家庭科」の時間に割り振られます。 そこで学ぶのは、「どうやって掃除をするか」「どうやって結露を防ぐか」といった、機能的な快適さを保つための管理のルールです。
一方で、海外の授業ではもっと早い段階から、「どんなデザインが美しいか」「この街に合う建物は何か」あるいは「自分にとって幸せな住まいとは何か」という、文化や感性の視点を大切に学ぶといわれています。
自分はどんな空間に幸せを感じるか、というものさしが曖昧なまま大人になり、インスタント住宅やおしきせの内装を、「そんなものかな」と受け入れる。これでは感性の育ちようがありません。このループはどこかで断つべき、と考えています。
プロの資材から生まれる「コラージュ」
実習では、私が過去の案件で実際に使用した内装材のサンプルや、古くなったメーカーカタログを持参して活用してもらっています。

本物の商材に触れながら、直感のままに「好き」な写真を切り取り、表現を工夫しながら一枚のボードにまとめ上げるコラージュ制作。作品にタイトルをつけて完成です。
タイトルひとつで、見る側の引き込まれ方が異なるから不思議。
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「私の好きな部屋」
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「贅沢な夜」
どちらが”素敵そう”か、見る前から期待値が違ってきますよね。
おもしろいもので、コラージュはサクサク作れても、タイトルにとても悩む生徒が多いのです。”気恥ずかしさ”が勝ってしまうのでしょう。

未来の住まい手たちへ
今年も教室には、瑞々しい感性で表現されたたくさんの「好き」が溢れていました(一部をご紹介します)。




本物の商材に触れることで、教科書の中だけでは味わえない、インテリアの奥深さや楽しさを少しでも感じてもらえたなら、講師としてこれ以上の喜びはありません。
この授業が、生徒たちが将来「自分らしい豊かな暮らし」をクリエイトしていくための、小さな種火になれば幸いです。
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